認知症と失語症の違いとは?コミュニケーションの取り方は?

ST関係

こんにちは。
ながとです。


よく家族の方に聞かれる事があります。
「失語症」と「認知症」の違いはなんですか?同じなんですか?って聞かれる事があります。
どちらも表面から見たら、「言いたい言葉が出てこない」症状があります。


言葉が出てこない症状は、失語症の方でも認知症の方でも出てきますが、よーく調べていくと、実はこの症状は似ていそうで全然違うのです。


今回は、「失語症」と「認知症」の違いをお話ししてきます。

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認知症と失語症の違いとは?

在宅で仕事をしていると、回復期を経て退院してきた失語症の方と、在宅で暮らす認知症の方と多く関わっていきます。


で、認知症と失語症も症状として「言葉がうまく話せない」(専門用語では喚語困難と言います)という点があります。


しかし、失語症でも認知症でもこの症状は出現するので、混同する事もありますが、実は「失語症」と「認知症」は全く違うものなんですね。


認知症は、脳の器質的(脳がどんどん萎縮していきます)な疾患で、人によって様々ですが進行していきます。
現在の医学では停める事は出来ません。


一方で失語症は、脳梗塞や脳出血、脳外傷などの脳血管障害の後遺症で発症します。
脳のダメージの場所によっては、失語症は発症しない事もあります。


また失語症は発症したら、一生のおつきあいをしていきます。


失語症と認知症の簡単な説明はここまでで、失語症と認知症の違いですが、それは「症状が進行するかどうか」です。


認知症は、人によって本当に様々なのですが、症状がゆっくりと確実に進行していきます。

ながと
認知症の進行は人によって様々です。
認知症発症後1~2年後に、いきなり言葉の出にくさが目立つようになったと話す家族もいれば、1週間で洋服の着方が分からなくなったと話す家族もいました。

一方で失語症の場合は、ある程度の日数を過ぎたら、失語症状が固定されます。


また、言葉の出にくさは認めますが、基本的な認知機能(例えば、自分がいる場所が分かる事や、時間の流れ、家族の事や自分の現在の状況など)は保たれている事が多いです。


「言葉が出にくい」という症状が、病気発症から固定されているか、もしくはいきなり進行するように発症したかで、認知症と失語症を区別を付ける事も出来ます。

ながと
もちろん「言葉の出にくさ」だけで、失語症と認知症を区別する訳ではありませんよ。


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認知症と失語症のコミュニケーション どうとればいい?

認知症と失語症は同じ「言葉が出にくい」という症状が出てきますが、この言葉が出づらい症状が、日によって進行するかしないかで、失語症と認知症を見分ける事が可能です。


では、実際に生活していてコミュニケーションはどうやってとっていけばいいのでしょうか?


失語症の方も、認知症の方も言葉でのコミュニケーションが苦手な事があります。


コミュニケーションの取り方自体は、「失語症だから~」や「認知症だから~」といった大きな境界線は存在しないと、生活期の仕事をしている身として思っています。


認知症でも失語症でもコミュニケーションをとる時に大切な事が3つあります。

怒って間違った事を訂正してしまう

どうしても言葉が出ないというと、介護するご家族側は

家族
もう!違うでしょ!○○っていったじゃない!

とご本人が言った言葉を無理やり訂正したり、間違っているからって怒ってしまう家族もいます。
でも、私達だって言い間違える事もあるし、言葉が出ない事もあります。


私達は自分ですぐに気づいて訂正できますが、失語症や認知症の方は、そこが難しいんですよね。


「話す」この行動が、失語症の方や認知症の方がどれだけ難しいかをゆっくりでも受け入れていく事が大切になっていきます。

文字や写真を併用しながら話す

文字は、話し言葉と違ってすぐに消えたりましませんよね。
写真や絵も同様で、目で見て理解出来る文字や絵や写真を一緒に使って、会話をする事でコミュニケーションが取りやすい事があります。


ちなみに失語症の場合は、コミュニケーションノートを作る事でコミュニケーションの幅がグンと広がります!
→コミュニケーションノートの作り方はこちらからどうぞ★失語症のコミュニケーションノートの重要性 ノートは協力して作るんだ

話す事が全てではない

何でも、口でコミュニケーションを取ろうとしてしまいますよね。


私もついつい口頭でコミュニケーションを取ろうとしてしまう事がありますが、「話す」だけがコミュニケーションではないんですよね。


認知症の方で、言葉の想起能力が苦手になってしまい、口数が減ってしまった方がいました。
私が毎回自宅に伺うと、「こんにちは」と挨拶はしませんが、会釈はします。


その姿をみた家族が、「どうして挨拶しないの!」と嘆きますが、その時私はこう言っています。

ながと
確かに言葉で挨拶はなかったですが、目線を合わせて会釈はありました。
それで、私が来たから挨拶しようと考えて挨拶してくれているんです。

会釈が出来た事に目を向けていきましょう。
言葉で全て話す事が全てではないです。

こんな説教じみた感じで言ってしまいましたが、「話す」事だけでなく、さりげなく行う会釈や、私の話で見せる笑顔、これも立派なコミュニケーションじゃないかなと思います。


こればかりは、家族の思いもあるのでなんとも言えない時もあるのが現実だったりします・・・(;´∀`)

認知症と失語症の違いについて まとめ

今回は、認知症と失語症の違いについてとコミュニケーションの取り方に付いての話でした。
失語症も認知症も、一人一人出現する症状が違ってくるので、上記で述べたコミュニケーション方法はあくまでも一般論でしかないです。


当事者と向き合いながら、時には専門職の力も借りながら、双方でストレスのないコミュニケーションの取り方を探っていく必要があると思います。


それでは。
以上です。

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