失語症のコミュニケーションで家族が出来る事や注意点

失語症の家族へ

こんにちは。
ながとです。


病院を退院した失語症の方は、多くが在宅(自分の家)に戻っていきます。
その時、多くの失語症当事者と家族はコミュニケーションの問題に直面するかもしれません。


誤ったコミュニケーションの取り方をしてしまうと、当事者・家族共にストレスがかかってしまいます。
今回は、失語症当事者と家族のコミュニケーションの取り方について話していきます。

退院後、失語症リハビリを拒否してしまう!という悩みを持つ家族の方はこちら
失語症のリハビリを拒否してしまう時の対処はあるの?
スポンサーリンク

失語症のコミュニケーションで家族はどう対応する?

上記でも書いたように、お互いコミュニケーションのやり方を間違ってしまうと、お互いにストレスがかかってしまいます。


その内に会話の量が減ってしまい、「この人は全く話せないから~」とコミュニケs-ションが出来るはずなのに、その機会を減らしてしまう事もある・・・かもしれません。


例えば、このような会話をしていませんか?

家族
今日は何が食べたい?
当事者
えっと、えっと
(お肉が食べたいけど、お肉って言えない)
家族
もう!食べたい物だよ!魚でいいね!?
当事者
えっと、えっと
(お肉が食べたいけどお肉が言えないよ!)

このように、ざっくりとアバウトな質問をしていませんか?
「ドキッ」としたら、ぜひともこの様に聞いてみてください。


【パターン1】

家族
今日は肉と魚どっちが食べたい?
当事者
えっと・・・肉

【パターン2】

家族
今日は肉と魚どっちが食べたい?
当事者
えっと・・・えっと・・・
家族
今日は肉が食べたい?
当事者
違う
家族
じゃあ魚?
当事者
そう、魚。

とこのように、アバウトな質問から、選択肢を最初から出して、その選択肢からどんどん的を絞っていくように質問をしていきます。


失語症の方は、自分自身で頭の中にある言葉を想起する事は苦手ですが、選択肢を与えるとしっかり答える事が出来ます。


また、言葉だけでなく、文字も一緒に補うと尚いいです。
失語症の方は、耳で聞いた言葉を理解するのに時間がかかりますが、文字は書いておけばずっと残る物なので、ゆっくり時間をかけて理解する事が出来ます。


文字を利用する時もコツがあります。
長い文章をだらだら書くのではなく「単語」を書いて、見せながらゆっくりと話すと理解はしやすいです。

失語症のコミュニケーションでの注意点

家族の方で多いのが、小学生が使いそうな平仮名の指差しボードを買って来る事です。
話をする為に、平仮名のボードを使ってもらいたいという家族の気持ちはとても分かります。


平仮名は小さい頃に習う言葉であり、平仮名が書ければコミュニケーションが取れると思っている家族も多いです。
ですが、失語症は「平仮名」「カタカナ」は苦手な方が多いです。


平仮名やカタカナは、あまりピンとこないかもしれませんが、1つ1つは意味を持たない「音」で表現されているのです。
「あ」や「い」は、一文字で見ると、何の意味も持ちませんよね。
「あい」と1つの単語になって、初めて意味を成す事が出来ます。


私達健常者や家族の方は、「あ」や「い」はパッと見れば平仮名の持つ「音」と「文字の形」を簡単に一致させる事が出来ます。
しかし失語症の方は、平仮名やカタカナの「音」と「文字」を一致させることが出来ずに、「????」となってしまいます。


つまり、平仮名の文字ボードは失語症の方にとっては、何となく平仮名かもしれない?形の羅列でしかないんですね。
この場合は、平仮名よりも「漢字」を使ってコミュニケーションをとっていきます。
漢字は、一文字で意味を表しています。


失語症の方は、音と文字の一致は苦手でも、意味と漢字の結びつきは得意な方が多いです。
「魚」と「さかな」なら、漢字の「魚」の方が、失語症の方は理解ができるのです。

例えば、
きょうは9がつ25にち
とノートや紙に書くのではなく
今日は9月25日

と書いた方が失語症の方は理解しやすいです。

但し、あまりに難しい漢字の場合は理解するのに時間がかかる場合があります。
あくまでも、日常的に使う漢字の理解はしやすいです。

失語症の事を理解するには時間がかかります。
下の本は、失語症を1から理解できる家族向けの本で、とてもおススメです。


「そもそも失語症って何?」「何で言葉が出てこないの!」という疑問や、主治医や担当のSTに説明されても、もやもやする事がありますよね。
その「もやもや」を解決してくれて、失語症について分かりやすく書いてあります。


中身は、文章よりも絵がメインで、失語症になってしまった→リハビリ→家族とどうやり取りしていくかが書かれています。
私もこの本を読んで「ああ!そうやって家族と話すと分かりやすい!」と唸ってしまいました。


失語症の症状だけでなく、ここに書ききれなかった「当事者と家族の接し方」を丁寧に書かれています。
漢字と仮名の使い分けも書かれています。
参考までにどうぞ。

まとめ

今回は、失語症の当事者と家族の間のコミュニケーションのやり方の話をしました。
ここでは、簡単にしかお話しする事が出来ません。


というのも、今回の話はあくまで典型的な失語症のコミュニケーションのやり方なんですね。
失語症の症状は、10人いれば10人違います。


全く同じ症状が出ている方はいません。
長い時間をかけてコミュニケーションの確立が必要になる場合もあります。


その時は、病院でお世話になった言語聴覚士や。在宅で働く言語聴覚士を頼ってください。
その人に合ったコミュニケーションに対するアドバイスが出来ると思います。


それでは。
以上です。

スポンサーリンク

コメント