口腔機能向上加算とは?言語聴覚士が算定できる加算①

介護保険について

こんにちは。
ながとです。


介護保険領域では、リハビリ職がいれば算定できる加算や、ナースがいれば算定できる加算など・・・様々な加算があります。
サービスを提供するにあたっては、「加算(お金)」を対価として、介護施設はいくつかの加算を算定していきます。

その中で、STがいれば算定できる加算がいくつかあります。
利用者さんの生活を、良い物にする為に、STが奮闘するべき必要な加算をお話ししていきます。

スポンサーリンク

口腔機能向上加算はSTが算定できる!

STが算定できる加算の1つに、口腔機能向上加算があります。
通所サービスで算定できる加算です。

口腔機能向上加算

デイケア(通所リハビリ)、デイサービス(通所介護)で算定する事が出来る加算です。

要支援・要介護の利用者さんの口腔機能・嚥下機能の評価やリハビリ、家族支援やモニタリングを多職種で連携して行っていきます。
この加算は、3か月間算定する事が可能です。(必要性に応じて継続する事は可能)


この加算の説明文には、こう書かれています。

事業所は、言語聴覚士、歯科衛生士又は看護職員と、介護職員、生活相談員その他の職種の者等(以下「関連職種」という。)が共同した口腔機能向上サービスを行う体制を整備する。
(厚生労働省:口腔機能向上加算算定マニュアルより引用)

STが一番前に名前が挙げられています。
なんだか嬉しくなりますね。

しかし嬉しくなるだけでなく、STが明記されている以上はしっかりとこの加算を算定していく必要があります。

加算を算定する目的

加算を算定する目的は、もちろん誤嚥性肺炎予防です。

高齢者の死亡要因の第3位は「肺炎」です。
その中でも、誤嚥性肺炎が多くを占めます。
この誤嚥性肺炎を予防する・もしくは誤嚥性肺炎を悪化させないにも、口腔機能の支援が必要になって来ます。
その為の加算と言えます。

概要

対象者 要介護1~5の高齢者
要支援1・2の高齢者
利用回数 要介護1~5の高齢者:月2回まで可能
要支援1・2の高齢者:月1回
利用料金 要介護1~5の高齢者:1回につき150単位
要支援1・2の高齢者:1か月150単位
内容 ①専門職種による評価、モニタリング、訓練プログラムの立案・支援
②関連職種による訓練の実施、家族支援

概要はこうなっています。

専門職種は、ST・歯科衛生士・ナースになっています。
関連職種は、主にケアワーカーさんです。

算定方法・流れ

口腔機能向上加算を算定するにはこのような流れになっています。

1つ1つ説明していきますね。

①ケアマネに報告

口腔機能向上加算を算定する事を担当のケアマネさんに伝えます。そして、ケアプランに反映させてもらいます。

※ケアプランに反映されないと、口腔機能向上加算は算定できません。
必ずケママネさんに伝えましょう。

②サービス担当者会議を行う

新規契約や、介護保険更新の他にも、新しいサービスを追加でケアプランに反映させる際に、担当者会議を開催します。

ケアマネさん主体ではありますが、もしもサービス担当者会議を実施しないようであれば、一言ケアマネさんに伝える必要があります。
そして、会議の議事録は必ず残しておきましょう。

③評価・支援

ケアプランに反映されて、サービス担当者会議も行った後に評価・支援が開始されます。
言語聴覚士(ST)、歯科衛生士、ナースのどれか専門職種による、口腔機能の評価を行います。

評価用紙は、厚生労働省のHPにPDFファイルで公開されています。
私の場合はその評価用紙を使用しました。

実際にどのような事をチェックしていたか、簡単に表にまとめたので参照してください。

チェック項目・評価 内容 解釈・簡単なリハビリ(一例)
口腔内のチェック 歯(特に臼歯)の残存、舌の汚れや運動機能をチェック 残歯が少ない→入れ歯の提案
舌の運動機能が低下→口腔体操や発音練習で鍛える
食事が噛みにくくなったか 触診による咬筋の筋力チェック 筋力が低下→噛む力をUPするためにガム・するめ噛みを試してみる。
お茶やみそ汁でむせやすくなったか 問診によるムセの回数のチェック
必要があれば、反復唾液嚥下テスト(RSST)、水のみ検査(3ccのお水を飲んで貰う検査)を実施
むせやすくなった→飲み込みに必要な筋肉を鍛える
唾液は出にくくなったか 口腔内の乾燥の度合いをチェック
唾液腺分泌にかかわる疾患がないかの既往歴も調べる
唾液が出にくくなった場合は、唾液腺マッサージや人工唾液を勧める
呂律が回りにくくなったか オーラルディアドコキネシス(パ・タ・カ・パタカ)を何回発声できたか、5秒間数える 呂律が回りにくくなった場合は、発音練習を行う
ちなみに、通所リハビリ(デイケア)で口腔機能向上加算を算定する場合は、ドクターの指示書が必要です。
必ずお願いしましょう。

④関連職種による支援

関連職種(ケアワーカー、ナース等)による、口腔機能に関する支援を行います。
主な支援は、口腔体操や、口腔ケアが多いです。

利用者さん自身に支援すると同時に、家族にも口腔機能に関する支援や指導を行っていきます。

⑤継続するかの再検討

口腔機能向上加算は、3か月ごとに、加算の継続性の必要性を利用者さん・家族・ケアマネさん・多職種と検討します。
加算の必要性がない場合は終了となり、ケアプランから外します。

逆に必要性があると判断した場合は、そのまま継続となります。

3か月間の中で、③~⑤を必要に応じて繰り返しながら、利用者さんの口腔機能にアプローチをかけていきます。


スポンサーリンク

まとめ

今回は、STが算定できる「口腔機能向上加算」の概要と算定の流れを話しました。
この加算は私も(前の職場で)実際に算定していましたが、高齢者の誤嚥性肺炎予防・悪化予防を防止するのにとても必要な加算だと思っています。

この口腔機能向上加算は、専門職や関連職種だけでなく、利用者さんや家族にも、誤嚥性肺炎を予防する事の重要性が理解していただけるきっかけになる加算でもあるのかなと思います。

それでは。
以上です。

スポンサーリンク

コメント